檸檬漫談

早慶に通う留年生ふたりの文通型ブログ

留年生から見た北朝鮮(高水準)

早稲田大学留年生活 第254日目
文通 4日目

羊へ

寒いですね。
あなたの手紙で笑わせていただいたおかげで多少血流が良くなって指先まで血が通いましたが、いまだ寒いばかりです。

ただいま15時半、まだ昼食にありつけていません。

すでにステーキハウスには到着したのであとは肉が来るのを待つだけですが、この時間まで食べていないと血糖値の下がり方は一刻一秒を争います。

私の空腹に対する耐え性の無さは、羊さんもなんとなくご存知なことかと存じます。
自分が糖尿であると診断されていないことに、納得できていないほどです。

肉が来るまでの気休めに、あなたの手紙に付き合ってやろうと思ったまでです。
品性のない書き方ごめんなさい。


さて、北朝鮮の話でしたね。

確か、私が留年をカムアウトした直後に会ったカフェでそんな話がちらと出たのを覚えています。
今年のエンタメ業界の潮流について話した結果、大きな話題をさらったのがそんなものしかなかったというような話でしたか?
覚え違いかもしれません。

そう、私は結局「北朝鮮のミサイル」も、多分衆議院選挙だって、娯楽の一部として消費している面がありますでしょう。
言い過ぎたでしょうか、言い過ぎだと感じたならあなたへの個人的な手紙だと思って誰にも言わず心に留めておいてください。

私はあなた以上に北朝鮮について不勉強なため、話せることはあまりありません。
ただ、今、北朝鮮に限らず世界中のいたるところに空腹によって惨めな気持ちになっている人がいることだけは分かります。

空腹感ほど人を惨めで悲しく誰よりも矮小な存在にするものはありません。少なくとも他のことはほぼ満たされている今の私にとっては。

こんなことを書いているうちに肉が来ました。
ちょっとお待ちください。


すっかりたいらげ、心も体も満たされています。
あとは少しの甘いものとコーヒーがあれば私の今日1日は完璧なものになる直感があります。

肉を食べているうちに何を書きたかったのかすっかり忘れてしまいました。
満足は怒りの敵ですね。
私はお腹が空いてイライラしていたんだと思います。

今日も明日も「パンとサーカス」を求める日々です。
でも留年生にできることなんてそれくらいしかないですね。

「人はパンだけで生きるものではない。神の口から出る一つ一つの言葉で生きる」なんて聖句を思い出しています。
うろ覚えなので鵜呑みにしないでください。

確かに人はパンだけで生きるものではないと私も思います。なんとなく。
でも、神さまがいたとしてもパンがなければ生きられない、パンは神よりも重要事項なんです。


高水準


追伸

あなたが世界史のセンターなんて話を出すから使っていない脳みその棚を5年ぶりに開けたような感じです。

センターの点数など何点満点だったかも定かじゃないほどですが、あなたの方の大学のある学部の世界史は近現代史が多すぎてほぼ当てずっぽうだった記憶だけは残っています。
人間は嫌な記憶をいつまでも大事にしがちですね。